http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100628-00000008-nna-int 過去4年間に、フィリピン国内の貧困層は200万人増加した――このような結果が、国連開発計画(UNDP)が25日に発表した報告で分かった。貧困撲滅は30日に発足するアキノ政権にとっても重要な課題になることは必至で、同政権がこの問題の改善に向け、どのような政策を打ち出すかが注目されそうだ。26日付けマニラタイムズが伝えた。
UNDPは、「貧困への取り組みと社会的影響:フィリピンの世界経済危機への反響」と題した報告書の中で、貧困層増加の原因として、◇2007〜08年の食品価格の高騰◇08〜09年の世界経済・金融危機◇09年に相次いでフィリピンを襲った台風16号(アジア名・ケッツァーナ、比名・オンドイ)、同17号(アジア名・パーマァ、比名・ペペン)、同21号(アジア名・ミリネ、比名・サンティ)――を挙げている。
これらの影響を受け、昨年の製造業の成長率はマイナス7.8%と、前年のプラス1.4%から大幅に後退。鉱工業全体の成長率は前年のプラス0.7%からマイナス6.1%に、農業はマイナス0.3%からマイナス6.1%にそれぞれ後退した。同報告書をまとめたアルセニオ・バリサカン氏は、「生産分野がマイナス成長した結果、失業率が上昇し、国民の平均所得は2.1%減少。貧困率は1.6%増加した」と説明している。
■「なぜできない?」
UNDPフィリピン事務所のレナウド・メイヤー所長は、「世界的金融危機の影響を受けたとはいえ、貧困層が200万人も増えたという事実は容認できない」とコメント。「フィリピンは、世界でも急速に成長を遂げるアジアに属し、資源や技術を保有しているにもかかわらず、なぜ国連のミレニアム開発目標(MDG)を達成できないのか?」と疑問を呈した上で、フィリピン政府は、貧困削減のため、行政管理やMDGが掲げる社会保障などの基礎的な問題に取り組むべきとの考えを示した。